今回紹介するパンは「リメイクパン」です。
「リメイク(商品)」というと、余ったり、売れ残ったバゲットや食パンをラスクにしたり、クロックムッシュにしたり、サンドイッチなどにして、食べたり、販売したりします。
日本のパン屋さんでもよく、ラスクやフレンチトースト、クロックムッシュなどを見かけます。
また「カレーパンなどの衣」は余ったパンなどを細かくパン粉にしたものを使っているお店も多いです。
今回はそういったものとは少し違って「パン粉を新しい生地に練り込み、全く新しいパン生地を作る」ドイツ生まれのリメイクパンを紹介します。
・ドイツ・オーストリアのパン
・プレッツェル
・クノーブラウフシュタンゲル
・ミルヒブロート
レシピ

工程
パン粉を準備しておきます。
パン粉は一度にある程度の量を作って冷凍しておくといつでも使うことができます。
↓↓今回はカイザーセンメルを使います。

フードプロセッサーやぶんぶんチョッパーなどで細かくします。

1、ボールに水とイーストとパン粉を入れる
ボールに水とイースト、パン粉を入れて、5分くらい浸しておきます。
パン粉がぶよぶよにふやけるようにします。

2、粉と塩をいれて練る
ボールに粉(全粒粉、中力粉)、塩を加えて、練っていきます。

ある程度練ったら、OKです。(10分くらい)
※発酵時間も長いので、自然と生地がつながっていきます。

3、90分発酵→パンチ→オーバーナイト
90分発酵させて、パンチをして、冷蔵庫で生地を10~12時間休ませます(オーバーナイト)。
生地が乾燥しないように、ラップや濡れ布巾をして、発酵させていきます。
28~30℃で90分発酵させます。

↓↓90分発酵しました。

パンチをして、蓋つきの容器に入れて、冷蔵庫で休ませます。

・いろいろなパン作りの製法
4、復温する
10~12時間後(次の日)、冷蔵庫から出します。
(※ 夏場8~10時間程度で良いです。)
このまま、成形して、発酵させると、生地の温度が低く、きれいに発酵しません。
また、無駄に発酵時間が長くなってしまい、ダレたような生地になりやすくなります。
そのため、生地を少し、発酵しやすい温度まで上げます。(復温)
復温はだいたい16~18℃くらいまで生地温度を戻します。
↓↓冷蔵庫から出したばかりの生地です。

↓↓復温できました。

5、成形する
今回のパンは丸型にするので、「もう一度、丸める」成形をします。

表面を霧吹きで湿らせて、オートミールをつけます。
底が広い容器にオートミールを広げて、生地を逆さに入れ、ぐるぐるすると、生地の表面にまんべんなく、オートミールがつきます。
※焦げるので底にはオートミールをつけないようにします。

6、二次発酵(最終発酵)をとる
成型が終わったら、2次発酵(最終発酵)をとります。
28~30℃で50~60分発酵させます。

7、焼成する
230℃で余熱が必要です。
余熱が終わったら、「クープ(切り込み)」を入れて、焼成します。
230℃で約20分焼成します。
最後は色を見ながら、時間を調整してください。

↓↓きれいに焼けました!!

うちでプロぱんポイント
・吸水率
今回のパンは水分が90%とかなり多いです。
パン生地中に水分が多いと、少し「もちもちした」食感になります。
また、食べるときにトースターなどで温めると、「外はサクサクで、中はもっちり」になります。
他にも生地中に水分が多いと、乾燥しにくく、日がたってもし美味しく食べることができます(=日持ちがよくなる)
普通、90%も水分を加えると、「テロンテロンの生地(持ち上げると下に落ちるような生地)」になります。
しかし、今回のようにパン粉を配合すると、水分を吸ってくれるおかげで、普通の生地のように扱うことができます。
これがパン粉を生地に練り込む一番の良さです!!
・「国別リメイクパン」についてはこちら↓↓
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