皆さんは家で料理をしている時、「味見」をよくしますか??
正直、毎日料理する人は、味見はほとんどしないと思います。
だいたい、「塩やしょうゆ、砂糖などを目分量で入れて、これくらいの味になるだろう」と思って料理をしている人が多いと思います。
しかし、レストランでは「味見」はとても大切なことです。
お客様に出す前に必ず、「味をチェックしてから提供する」これが鉄則です。
それから、「先輩の味を盗む」とか「これくらいの塩加減なんだ」などのように勉強する面でも「味見」はとても大切です。
では「パン屋さん」において、「味見」は必要だと思いますか?
実はパンを作る工程でも「味見」ってすごい大切な工程なんです!!
今回は、「パン屋さんでの味見」について話ていこうと思います。
味見をする「2つの理由」
私が思うにパン屋さんでの「味見」をする理由は大きく分けて2つあると思います。
まず1つ目は「お客様に紹介(おすすめ)する」ためです。
やはり、お客様に聞かれたときに、「味や食感がわからなくて答えられない」なんてことがあってはいけません。
特に、小さいお店や、対面販売のお店だったりすると、「このパンはどうやって食べるのがおいしいの??」みたいな会話もよくあります。
その時に簡潔に「味の紹介やアピール」できれば、「じゃ、1ついただきます。」ということも多々あります。
また「味見」をしておくことで、「ポップやポスター」、「プライスカード」なんかを作る時にも役に立ちます。
限られたスペースにパンの紹介やおすすめの食べ方などを書くこともよくあります。
そして2つ目の理由はパン生地に「塩や砂糖」などがちゃんと入っているかのチェックです。
これは、「スクラッチベーカリー」においての事ですね。
「スクラッチベーカリー」では粉から、生地を練ってパンを作っていきます。
毎日、早朝から何種類もパン生地を仕込んでいると、たまにミスをしてしまうことはあります。
この仕込みの際のミスで一番多いミスは材料の入れ忘れです!!
「塩、砂糖、イースト」などの材料を入れ忘れると、パンになりません!!
正確に言うとパンにはなりますが、「いつもとは違うもの」が出来上がります。
正直「イースト」に関しては「味見」をしてもわからないです。笑
しかし、「塩や砂糖」に関しては、「味見」で確かめることができます。
「あれ、塩味がしない」とか「甘くない」、「いつもより、甘くない」みたいに、ミキシング(生地を練ねる際)の段階で気づくことができれば、まだ、取り返しがつきます。
しかし、ミキシングが終わって、発酵→成形→焼成と進み、「あれ、全然色が付かない」なんてことになれば、その生地を使ったパンは全て「さよなら」です。。。。
また「塩」を入れ忘れると、1次発酵の際に「ダレて全然上に上がってこない」生地になります。
そこで、「あれ、塩が入っていない」と気づいても、「もう時すでに遅し」です。
もちろん、こうなってからも色々と工夫して、別のパンや商品を作ることもできなくはないです。
しかし、いつも通りのパンを買いに来たお客様には提供することはできなくってしまいますよね。
このようにパン屋さんでも「味見」はすごい大切なんです。
私が「スクラッチベーカリー」で仕事しているとき、必ず、ある程度、生地ができたところ(ミキシングの途中)で「味見」をします。(少し口に入れて、味を確かめたら、捨てます。飲みこみません。)
パン屋さんの仕事は「減点法」と言われることが多く、「できるだけ、ミスをしないで仕事をする」ことが大切です。
そのためにも、チェックできるところはチェックすることで、大きなミスなく仕事をすることができます。
まとめ
飲食店ではどこでも「味見」は大切ということですね。
最近はSNSで皆さん、作ったパンを投稿していますよね。
その中で、たまに、「塩を入れ忘れました」なんて投稿を見かけます。
正直、後からすれば「笑い話」かもしれませんが、途中で「味見」をしておくことで、軌道修正できたかもしれませんね。
なので、家でパンを作る時も、「味見」をしながら、パンを作って見てくださいね。
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