日本人の知らない「水温調整」の話。その2

製パン豆知識
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以前紹介した海外式水温計算式の応用編です。

↓↓まだ、そちらを読んでいない方はこちらから↓↓

水温調整の計算に海外式をおすすめするもう1つの理由をお話します。

それは、「ルヴァンリキッド」や「卵」、「牛乳」などの液体を使う場合です!!

生地に混ぜる水分が1種類だったり、他の液体が少量なら、前回同様に計算して調温すればよいのです。

しかし、「水60%とルヴァンリキッド20%」「水50%と卵30%」などのように合わせて使用する場合があると思います。

このような状況では、いつも通り水温調整をしても、うまく行かない事があります。

例えば、「卵や牛乳」を使うレシピって多いですよね。

家庭だと「卵や牛乳を冷蔵庫で保存する」場合が多く、「常に冷えている状態」がほとんどです。

そのため、ちゃんと計算して水温調整したとしても、全体的に温度が下がってしまい、捏上温度が低くなってしまうのです。

他にも、ヨーロッパなどでは「ルヴァン種(発酵種)」をよく使います

バゲットやカンパーニュ、クロワッサンなど多くの生地に使われています。

このルヴァン種もお店や季節などによっては違いますが、常温だったり、冷蔵庫で冷やしていたりと温度がまちまちです。


このように「卵や牛乳」、「ルヴァン種」を使う際の水温計算方法を紹介します。


↓↓こちらです。

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↑↑え、これだけ!?

そうなんです。初めに捏上温度に「4」をかけて、あとは引くだけなんです!!

皆さん、覚えていますか?

前回紹介した海外式水温計算式では、初めに捏上温度に「3」をかけて、あとは引くだけでしたね。

今回は「4」をかけて、あとは引くだけなんです(大事なので2回言いました。笑)

例)ルヴァンリキッドを使う場合↓↓

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はい。簡単に水温を求めることができましたね。

ここで1つ注意があります。


水温45℃とかそれ以上になると、イーストの死滅が始まります。

だから、45℃の水に他の液体を先に混ぜてからイーストを入れることで、温度が少し下がり問題なくパンを作ることができます。

これだけは注意してくださいね。

まとめ


今回は少しマニアックな話になりましたが、これが私が海外式水温計算式をおすすめするもう1つの理由です。

もちろん、これらの計算方法は日本式でも海外式でも「経験に勝ものはありません」!!

計算上は「水温25℃」だとしても、経験上「20℃」に調温する場合もあります。

こればっかりは、季節や湿度、場所や機材などによって、変わってしまうものです。



しかし、パン作りにおいて、水温調整は大切なことなので、基本として覚えておいて損はないと思います。

ぜひ、皆さんもパンを作るときに、試してみてください!!

少しでも皆さんの役に立てればうれしいです。

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