フランスパンの詳しい呼び方

製パン豆知識

スーパーやパン屋さんでフランスパンを買ったことがありますか。

そこで、見た目は同じなのに、名前が違ったり、大きさが違うけど、名前が同じだったりすることがありますよね。

「バゲットやバタール、フランスパン、ミニバゲット」など様々な名前を見かけます。

一体、どの名前が正しいのか、また、バゲットとバタールは何が違うのか??

フランスパンの名称

「フランスパン」とは「フランス発祥のパン」からきています。
※日本でのみ使われる呼び名です。

フランス発祥のパンといえば、クロワッサンなども含まれそうな気がしますが、一応、日本では、棒状の堅焼きパンのみの総称として「フランスパン」と呼んでいます。

このように、すごくあいまいです。

では、実際、フランスではどうなっているのか言うと、すべて同じ生地で作られています。

そして、生地重量や長さ、クープ(切れ目)の本数によって、名称が変わります。

①ドゥ・リーブル

一番、生地重量が重く、横に大きい(太い)パンです。

・生地重量は850g

長さは35~40㎝

・クープは3本


クラム(中)部分が大きいので、ふわふわなのが特徴です。

スライスして、サンドイッチを作ったり、食パンの代わりにトースターで焼いて、食べるのもおすすめです。

しかし、日本では食パンのほうが人気があるため、あまり、見かけないパンです。

②パリジャン

バゲットと長さは同じですが、バゲットより太いパンです。

・生地重量は650g

長さは67~68㎝

・クープは6本


バゲットより太いので、スライスした時に、面が大きのが特徴です。

そのため、スライスして、具材をのせるオープンサンド(タルティーヌ)に向いています。

③バゲット

「バゲット」これが一番、日本人になじみのある名前です。

細い棒、杖などの意味があるパンです。

生地重量は350g

長さは67~68㎝

・クープは7本


フランスでも家庭で一番食べられている種類です。

切れ目を入れて、ハムやチーズを挟んで食べたり、ちぎりながら、スープなどに浸しながら食べたりします。

また、少し、硬くなってしまったバゲットは、小さめに切って、フライパンで痛めて、クルトンなどにしたりもします。

④バタール

バタールには「中間の」という意味があります。

これは「①ドゥ・リーブル」と「④バゲット」の中間の太さのパンです。

生地重量は350g

・長さは67~68㎝

・クープは7本


バゲットとバタールは生地重量が同じですが、太さ/長さが違います。

少しフワフワなクラム(中身)が好きな人はバタールを。

クラスト(外側)が多く、噛み応えがあるほうが好きな人はバゲットを選ぶと良いです。

⑤フィセル

フィセルとは「紐」という意味があり、バゲットなどと比べても一番細くて小さいパンです。

生地重量は150g

・長さは30~31㎝

・クープは4本


フィセルは小さいので、カットせずに、甘いクリームやジャムなどをつけて、お菓子のように食べることもあります。

また、真ん中に切れ目を入れて、ホットドックのように簡単にハムやチーズなどを挟んで食べたりもします。

まとめ

このように日本では総称して、「フランスパン」と呼ばれています。

日本では、特に基準/ルールがないため、「バゲットやバタール、ミニバゲット」などの様々な名前を付けて販売しています。

また、大きさも、クープの本数もバラバラです。

一方、本場フランスでは、生地重量/長さ/クープ本数によって、「ドゥ・リーブル/パリジャン/バゲット/バタール/フィセル」と呼び名が変わります。

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